借入金の返済が遅れるとどうなる?
借入金の返済が実際遅れてしまうとどのような事が起こるのでしょうか?本記事では返済が遅れた場合のペナルティや対策を解説していきます。
返済遅延
借入金の返済が遅れた場合、遅延損害金が発生します。詳しくみていきましょう。
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遅延損害金の金利と計算方法
【遅延損害金】
遅延損害金とは、カードローンまたはキャッシングなどのローンの返済遅れに対する延滞料です。つまり罰金のようなものです。
通常の返済予定日よりも返済が遅れてしまうと、通常の返済額+遅延損害金を支払うこととなります。遅延損害金は通常の金利より高い設定です。
大手消費者金融の遅延損害金の例
- アコム:20.0%
- アイフル:20.0%
- プロミス:20.0%
- SMBCモビット:20.0%
上記を見ると全ての大手消費者金融の遅延損害金は20.0%です。というのも、遅延金は利息制限法という法律で上限金利が20.0%までと決められているからです。ペナルティですので、上限金利の設定をしているところが大半です。
遅延損害金計算方法
遅延損害金は「日割り」で計算され、遅れた日数分の利息がかかります。
遅延損害金=借入額(元金)×遅延損害金年率×○日÷365日 (○日返済が遅れた場合)
例)
借入残高 10万円
遅延損害金の利率 20.0%
遅延日数 5日
遅延損害金=10万円x20.0%x10÷365日=約547円
この場合は約547円が遅延損害金となります。
遅延日数が増えると遅延損害金も増え、返済合計が増えていきます。
信用情報に影響は?
借入金の返済が遅れた場合は、たとえ一日遅れたとしても、個人の信用情報に傷をつけてしまいます。信用情報に傷がつく=信用情報機関に遅延履歴が残ってしまいます。信用情報機関に遅延情報が残ってしまうと、いわゆるブラックリスト入りをしたということになります。
ブラックリスト入りをしてしまうと、新たな借入や他ローンの審査に通りにくくなってしまいます。
消費者金融の延滞の時効
消費者金融の延滞を踏み倒したり、時効になるのはほぼ不可能です。
消費者金融の時効をもし成立させようと思った場合、最低でも5年もしくは10年の経過が必要です。
5年、10年という数字は「借入れから」の年数ではなく、下記のような「時点」例からの年数となります。
- 裁判所で差し押さえの決定があった
- 借入れ側が返済の意思を示した
- 消費者金融から返済の督促があった など
この条件を満たし、かつ時効援用の手続きを完了させる必要があります。※
※時効援用とは、借金を5年もしくは10年以上返済していない場合、借金の返済が不要になること。
このことを借金の「時効」と言い、時効であることを債権者に主張することを「援用」と言う。
借金の時効は、時効期間が過ぎただけでは成立しません。 時効の意思表示を行うことで債務が消滅する仕組みとなっています。
督促は何度も行われますので、上記の条件を満たすことはほぼ不可能と言えます。
債務整理
返済が遅れ、その返済に充てるためにまた借入れをし・・・ということを繰り返していると、どんどん借金は増えていき返済は滞るばかりです。
複数社から借入れを行っている人は「おまとめローン」というローンを一本化できるローン商品を検討してみるのも一つの手です。
債務整理には
- 任意整理
- 特定調停
- 自己破産
- 個人再生
この4種類があります。返済の遅延具合により、どの債務整理を行うかが決まります。
法テラスを利用してみて!
債務整理を考え中の方は、国が設立した「法テラス(日本司書支援センター)」という法的トラブル解決の相談案内所を利用してみてください。
法テラスでは、無料相談の他、相談内容に応じて弁護士・司法書士を紹介してもらえます。
まとめ
消費者金融で返済を滞納、または遅延した場合のポイントは
- 消費者金融の返済に遅れる可能性がある場合は必ず電話連絡をする
- 消費者金融では悪質・暴力的な取り立ては行われていない
- 遅延情報は信用情報機関に一定期間履歴が残る(ブラックリスト入りする)
- 返済の踏み倒しや、時効成立は事実上不可能
- 債務整理も一つの手
このようになります。たまたま返済日を過ぎてしまい、すぐに返済した場合は過度な心配は不要かもしれませんが、遅延を繰り返したり、返済が滞った場合は要注意です。
借り入れを行う際には、返済計画をしっかり立て、無理のない返済が行えるよう借入金額を考えましょう。