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〈がん保険〉失敗しない選び方・押さえたいポイントを解説

加入率は世帯ベースで60%を超えていると言われるがん保険。入っていますか?

現在日本人の約2人に1人は一生のうちにがんと診断されると言われています。がん保険について知りたいけれど、自分にあったがん保険の選び方がわからない、という方も多いのではないでしょうか。この記事では、今の時代に合ったがん保険の選び方を解説します。

がん保険を選ぶ前に知るべきこと

がん保険とはどのようなものなのか?

がん保険を選ぶ前に、がん保険とはどのようなものなのか、治療料金はいくらほどかかるのかを理解する必要があります。がん保険商品は様々なものがありますが、それぞれの商品の中にある「基本的な保障」というものは共通しているものが多いです。

がん保険をえらんでいくうえで、基本的な保障を一つ一つ内容を理解することが第一歩となります。以下で、診断給付金、入院給付金、通院給付金、手術給付金、先進医療給付金、放射線治療給付金、抗がん剤治療・ホルモン剤治療給付金の内容について見てきましょう。

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がん保険で保障される内容

●入院給付金(診断一時金)

入院給付金はがんと診断された時に受け取ることができる一時金です。50万円、100万円など様々なタイプがありますが、まとまったお金を受け取ることができます。

●入院給付金

がんの治療のために入院した時に支払われる給付金です。入院日数が長引くと出費が痛いところです。基本的には「入院1日につき◯◯円」など一日いくら、入院日数に応じて給付金を受け取ることができます。保険商品や契約プランにより異なりますが、5,000円~2万円の中から5,000円単位で選べるものが一般的です。

入院にかかる費用には、治療費だけではありません。食事代や差額ベッド代がかかります。また、プライバシーを確保し良い環境で治療に専念したいと思うと個室や少人数部屋の部屋を選びたくなるものです。入院給付金があると、部屋の選択肢が増えるかもしれません。

●通院給付金

がんの入院後の通院、がん治療を目的とした通院に対して「通院1日につき1万円」など、通院日数に応じた金額を受け取ることができます。こちらも5,000円~2万円の中から5,000円単位で設定できる商品が多いようです。

●手術給付金

所定のがんの手術を受けた時に、受け取ることができる給付金です。固定給付型、変動給付型の2種類があります。

○固定給付型:1回の手術に付き所定の金額を受け取ることができる。

○変動給付型:手術の種類に応じて金額が変わる。

給付金額は保険商品、そのプランごとにより様々ですが、10万円~100万円のものまであります。

●先進医療給付金

がんの治療を目的として先進医療を受けた場合、その技術料分のお金が給付されます。一般的には通算1000万円、もしくは2000万円の範囲内です。

●放射線治療給付金

がんの治療法のひとつ、放射線治療を受けた時に支払われる給付金です。一般的には放射線治療1回につき10万円~30万円を支給されることが多いようです。

●抗がん剤治療・ホルモン剤治療給付金

がんの治療法のひとつである化学療法を受けた時に支払われる給付金です。化学療法には抗がん剤治療・ホルモン剤治療などがあります。月ごとに10万円~30万円が支払われる保険商品が多いようです。

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近年のがんの医療事情

がんの医療は日々進歩しており、それに伴い保険商品も保障内容が変わってきています。がん保険を選ぶ際には、最新のがん医療事情を把握しておくことが大切です。

近年のがん治療は入院より通院が多いと言われています。

■がん治療は入院よりも通院が多い傾向

■がんで入院したとしても入院日数は短い可能性が高い傾向

がん治療でお金がかかる部分は?

実際に治療でどのような部分にお金がかかるのか大まかに知っておきましょう。

●放射線治療・抗がん剤治療などの治療費

放射線治療は長期に渡る場合は1~2ヶ月くらいかかる事もあります。抗がん剤治療の場合は、数週間~数ヶ月くらいかかります。ひと月に10~20万円くらいの治療費が何ヶ月か続くと、総額ではかなりの費用がかかると言えます。

●手術の治療費

手術による治療費は、入院の期間にもよりますが、10~20日ほどの入院の場合の医療費の自己負担額は20~30万円ほどのようです。健康保険の高額療養費を使うと、1ヶ月の自己負担額は一般的な会社員の場合、約8万円ほどです。

●先進医療の治療

がんの先進医療には、ワクチン治療・重粒子線治療などが挙げられます。先進医療の適用となるケースは少ないですが、受けた場合は全額自己負担となります。

●再発・転移の場合の治療

再発・転移をした場合の手術や抗がん剤治療を繰り返すこととなる場合もあり、その場合トータルの費用が多くかかります。

●クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)のための費用

最近では医療的なケアだけでなく、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)つまり「生活の質」を保つ大切さも重視されています。がんの痛みをケアする緩和ケアなどが一例です。




がん保険の保障タイプはどうする?

1. 給付金タイプ

●診断給付金タイプ

診断給付金タイプは、がんと診断された時にまとまった一時金を受け取ることができるタイプです。診断給付金がメインです。

診断給付金の支払回数

 ○初回限定タイプ:初回のみ受取可能

 ○無制限タイプ:何度でも無制限で受取可能。ただし期間的な制限あり。

診断給付金の支払回数を選ぶ際には、無期限タイプがおすすめです。理由としては、がんによりなくなるリスクが減少傾向にある分、転移・再発が大きなリスクとなっていることが挙げられます。がんの治療を数回繰り返すと考えると、何度でも無制限で受取可能な無制限タイプを選んでおくと安心と言えます。

●入院給付金タイプ

入院給付金タイプは、がんで入院した時に入院日数に応じて給付金を受け取ることができるタイプです。入院給付金がメインです。

どちらを選ぶ?

先程も述べたように、がんの治療は日々進歩しており、入院治療がメインではなく、通院での治療が増えている傾向にあります。そのため、今のがんの医療事情を踏まえた上でのおすすめは診断給付金タイプのがん保険と言えるのではないでしょうか。

加えて、がん治療の多様化も進んでおり、がんと診断された場合に入院、通院、手術、放射線治療、化学療法など、どの治療法で進めていくか予測を立てることは不可能です。

治療法や種類に関係なく、がんと診断された時点で一時金を受け取ることができるのは心強いですね。

2. 同額保証タイプ・差額保証タイプの違い

がん保険を考える際に、がんには「悪性新生物」と「上皮内新生物」に分けられることを知っておく必要があります。

●同額保証タイプ

悪性新生物と上皮内新生物が同じように保証されるタイプ。

●差額保証タイプ

上皮内新生物について悪性新生物の半分、もしくは保障がないタイプ。

どちらを選ぶ?

同額保証タイプと差額保証タイプを比較した場合、悪性新生物と同じように上皮内新生物も保障がしっかりとされる同額保証タイプのほうがおすすめと言えます。ただし、上皮内新生物の治療費は高額ではない場合が多いということを覚えておきましょう。

女性の場合は上皮内新生物の保障がおすすめ

上皮内新生物は初期のがんと言われています。女性の場合、上皮内新生物にあたる非浸潤性の乳がんを患った場合、腫瘍の切除だけでなく、乳房再建術や術後引き続いての抗がん剤治療・ホルモン剤視聴が必要となる場合もあります。

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3. 入院給付金・通院給付金は必要?

入院給付金や通院給付金は、特約として選択したりい、主契約保障の1つとなったりしています。入院に関しては、先程も述べたように、入院治療の期間自体が短い傾向になっています。通院に関しては、入院治療は減っていますが、通院治療が増えているともいわれているため、通院給付金はある程度確保しておきたいですね。

4. 抗がん剤治療・放射線治療の保障は必要?

抗がん剤治療、そして放射線治療はがん治療の中では現在主流となっている「がんの三大治療」と言われています。そのため、保障はしっかりと備えておきたいものです。

ポイント:がんと診断され、治療について検討していく中で、必ずしも「三大治療」の方法で治療が進むとは限りません。がんの部位や症状に応じて治療法は変わってきます。そのため、どんな治療をすることになっても受け取ることができる診断給付金などを検討することが大事と言えます。

5. がん先進医療特約とは?

がん先進医療特約とは、がんの先進医療に関して技術料を実質保障してくれるものです。金額は1,000万円~2,000万円などが一例として挙げられます。

がん先進医療特約は必要か?

先進医療を受けた場合、技術料は全額自己負担となります。技術料金は幅広く、数千円程度から数百万円に及ぶものまで多岐にわたります。そのため、先進医療の技術料=高額、とは限りません。しかし、がん保険の先進医療特約は月々約100円程度が多いため、念の為に付け加えておくと安心ではないでしょうか。

チェック!:先進医療特約はがん保険以外にも付加することが可能です。医療保険にも先進医療特約がついていることもありますので、保障の重複には注意しましょう。

6. 医療保険にがん特約を付加する

医療保険にがん特約を付加するだけではダメなのか、という疑問がある方も多いのではないでしょうか。

保障内容が同じ場合、「見直しのしやすさ」が判断基準の一つとなります。がんの保障は医療事情に左右されます。そのため定期的な見直しをする必要があります。医療保険にがん特約を付加した場合に見直しをすると、医療保険も見直しをしなければならないからです。がんに関する保障は、医療事情により見直しをしたいものです。そのため、単体のがん保険に加入しておくと良いですね。

7. 保険期間について

保険期間には「終身タイプ」と「定期タイプ」があります。これはがん保険に限らず、多くの保険がこの2つのタイプに分かれています。

○終身タイプ: 保障が一生涯にわたって続いていく。

○定期タイプ: 保障が一定期間で終了する。

終身タイプと定期タイプを比較

がんは60歳を超えて高齢になるほど発病する可能性が高くなる病気と言われています。

定期タイプの場合、更新に保険料が上がっていくため、高齢時に負担が重くなる傾向にあります。そのため、保険料が一定の終身タイプにしておくことがベターといえます。

8. 払込期間について

終身タイプのがん保険では、保険料の払込方法も下記のおおまかに2つに分かれます。

○終身払い: 一生涯に渡って保険料を払う。

○短期払い: 一定期間のうちに保険料を払い終える。

毎月の保険料は終身払いが割安ですが、長期に渡り加入した場合、払い込んだ保険料の総額が終身払いよりも、短期払のほうが割安になる場合もあります。

そのため、途中で見直しを考えるという場合は終身払い、一生涯に渡り加入予定の場合は短期払が良いと言えるでしょう。がんの保険は1つだけ加入しておけば万全というわけにはいきません。将来多くの場合は見直しをすることがあるので、基本的には見直しも視野に入れ、終身払いを選ぶのが良い選択ではないでしょうか。

がん保険選びのポイント3つ

がん保険をしっかりと役立てるため、保険選びでは下記のポイントを見ましょう。

●一生涯の保証

一生涯の保証があるということは、がん保険選びで大切なことです。がんは60歳を超えて高齢なるほど発病する可能性が高くなると言われています。保険料が更新するごとに高くなる定期タイプよりは、保険料が一定の終身タイプにしておくと良いでしょう。

●診断給付金が何度でも出る

がんは再発や転移の可能性のある病気です。そのため、がん保険で大きな金額が給付される診断給付金(一時金ともいわれる)が複数回出るもの、ということは選ぶ際に重要なポイントと言えます。

●長期間の通院治療にも対応

最近のがん治療は長期入院よりも、通院で受けることが多い傾向にあります。通院治療が数ヶ月から1年以上続く場合もあり、長期間の通院治療に対応できることは大きな判断基準です。

通院給付金、抗がん剤治療給付金・放射線治療給付金・ホルモン剤治療給付金などの保障が必要となります。多額の診断給付金を設定しておくことも視野にいれると良いでしょう。

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がん保険選びのまとめ

がん保険を選ぶ上での押さえたいポイントを見てきました。特に大切なポイントはこの2つの点です。

がんと診断された際にまとまった金額を受け取ることができる診断給付金

見直し可能なプランを選ぶ

がんの医療事情は日々進歩おり、新しい治療法も出て行きています。それに合わせてがん保険のプラン見直しをすることが非常に重要です。自分の年齢や健康状態も考慮して総合的に自分にあったがん保険のプランを見つけていきましょう。




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